歌手が外さない「歌のツボ」


 

歌手が1曲歌い終えた後には、拍手をしたくなるものです。それは、心が満たされ、「ありがとう」の気持ちを込めた、“お返し” のようなもの。

 

ひとつのコンサートやライブの中で、何曲も歌ってくれるのに、毎回、拍手をしたくなるのは、もちろん、歌が、聞いている人の心に響いているからなのですが、もうひとつ! 歌手は、1曲を通して歌う時に、必ず外さない “ツボ” があるからなのです。

 

決して、あやしい魔法のツボなどではないです(笑

 

そのツボとは、「曲のピークポイント」です。

別の言い方をしますと、聞いてくれる人が、「満足した~」と感じるのは、歌っている人が、エネルギーを最大限に出しきった!という印象を与えられるかどうか、なのです。

 

ロック歌手などは、特に分かりやすいですよね。

マイクに口を近づけて、汗だくで、一心不乱に、すごい情熱を持って、歌っています。

それは、初めから終わりまで「ずーっと」そうしているわけではなく、サビの部分や、曲中で一番伝えたい部分、盛り上げたい部分だけ、特に強く演出をしています。

 

「ピーク」というからには、ピークじゃない部分が当然あります。

 

例えば、曲のワンコーラスを三角形で考えてみましょう!

イメージしてくださいね(▲)← ちっちゃいけどこれです。

 

 

①曲の出だしは、オープニングです。導入部分なので、まだ落ちついた雰囲気の場合が多いです。

⇒ 三角形の左下にいます。

 

②徐々に曲が進んで行くと、サビがやってきます。

⇒ ココが三角形のてっぺんです。「ピークポイント!!」歌手はこれを作るのが上手い。

 

③そして、ワンコーラスの終わり、エンディングがきます。

⇒ 三角形の右下にいます。

 

 とても、シンプルな事なのですが、以外と、②を作り出せない場合が多いのです。(小じんまりした山になってしまったり。。)これが無いと、どこが一番盛り上がっているのか、分かりづらく、平坦な歌になってしまいます。

 

 

今回は、ワンコーラス部分に例えましたが、視野を曲全体まで広げてみると、また、別に曲全体のピークポイントがある事に気付くと思います。「ピークポイント」の作り方は、曲によっても違ってきますが、「声の大きさ」「声の質感」「アクション(表情)」などで、作り出す事ができます。

どんなに静かで、やさしい雰囲気の歌でも、「ピークポイント」がありますので、ぜひ、ここを作り出せるように、曲を組み立ててを歌ってみてくださいね。

 

 

仙台ボイストレーナー KAN☆

 

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