歌手は、お客さんを楽しませるため、また、歌を表現するために、身振り手振りを加えながらパフォーマンスしています。実に説得力があり、立ち姿もカッコイイです。
歌っているジャンル(ロック、ポップス、ヒップホップ、ジャズ、演歌・・etc)にもよっても、その動きやシルエットは変わってきます。
あんな風に自由に動きながらも、しっかり歌えるのには、理由があります。
それは「体の軸が通っている」からです。
歌に限らずとも、「基本姿勢」というものがあります。その動作をスムーズに行なうために最も適した姿勢です。歌にもそれがあり、プロは、基本姿勢を軸として(保ちながら)自由にアレンジをして曲に合わせて動いているのです。
今回は、歌う時の「基本姿勢」のチェック項目をお伝えします。
誰でも簡単にできるポイントなので、ぜひ、実践してみてください。
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◆3つのチェックポイント
①全身が脱力している状態
→これはやや誤解を生みやすいので、詳しくお伝えします。
「何かに構えないで自然と立つ」という事であり、決して、猫背で “だらーん"として、やる気がなさそうに見える格好ではありません。脱力は、しようと思ってできる事でもなく、「何も意識しない(構えない)」日常的な事なので、難しく考えすぎずにいて大丈夫です。
★ポイントは、鏡で見て、自分でカッコイイ立ち方に見えるかです。
【効果】歌の雰囲気に良い影響を与えます。リズム、音程、共鳴、が良くなります。
②バランスのよい安定した状態
→具体的には、左右肩幅くらいに足を広げ、背筋を伸ばし胸を張り、目線は真っすぐ。身長を測るときのような姿勢が分かりやすいイメージです。(足だけは閉じないで。)
重心は「ほぼ真ん中」でOKです。少しくらい押されても倒れないように、腰回りに、しっかり重みを感じて立ちます。もしかしたら、「つま先」や「かかとに」体重をかけて・・と、耳にした事がある方もいるのではないかと思いますが、それも間違いではありません。
要は、声を支える部分(丹田)に軸を持ちたいためなのです。歌っている時は、硬直せずに、多少前後に体重移動できるくらいでOKです。
【効果】腹式呼吸がしやすくなる。(ロングトーン、ハイトーン、声量アップ)見栄え、説得力、深い響きの声が得られる。
③[重要!]あごは、程よく引く
→ココが大事です!基本、あごは、少し引き気味にします。(※証明写真を撮るときのようなイメージ)引きすぎて、気道が狭くなったり、あごや首まわりに力が入らないように注意します。
ツバを呑み込んでみて、のどにストレスを感じるようですと、引きすぎNGです。
高音で顔をあげて歌いたくなりますが、「のどの脱力感」を得られる前に、そうしてしまうと、ほぼ間違いなく、のどに力が入ってしまい、高音が出しづらくなります。
【効果】「のど」の力み改善、高音発声、気持ちのリラックス(冷静さの維持、余裕を維持)
以上のことに気を付けて、発声をみてください。
声が出しやすくなります。
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ボイストレーニングに興味のある方は、ぜひ、一度、実際のレッスンを体験し、声の変化を感じてみてください!
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発声に大きく関わる「口の形(開け方)」
「口の形なんて、どうでもいいんじゃない?」と思ってしまう方もいるかもしれませんが、些細な意識で、歌声をかなり良くすることができます。
※「喉の奥の開け方」ではなく、「口の形(開け方)」についてのお話しです。
口の開け方によって、大きく変わるのは、「音色」と「響き」です。
例えば、以下の3パターンの口の形で「イ」という言葉を発音してみます。
①口の形を縦にする
⇒こもっている声、クラシック発声のような声、深い響きのある声、という印象。
②口の形を横にする
⇒明るい声、キンキンした声、深い響きは、あまり感じられない声、という印象。
③口の形を丸(過剰に横にも縦にも広げない)にする
⇒上記の2つの、ちょうど間くらいの音色と響きになると思います。
★ここで、必ず、おさえておきたいのが、口の形によって、
喉の奥の空間の形も変わる!!ということ。⇒これが大切です。
どの形がいいかは、正解・不正解はありません。チョイスする基準は「聞いている人が、心地よいと感じるかどうか」で判断していきます。例えば、日本のポップスを歌う場合で考えてみましょう。
①の口の形では、やはり声楽っぽい雰囲気で合わない。
②の口の形では、声は明るいけど響きが浅く、子供っぽい声になる。
③の口の形は、程よい響きを確保でき、音色も良い。一見、「イ」に聞こえないんじゃないか?と思ってしまうが、録音して聴いてみると、言葉としても違和感はない。
基本は、口の形を丸っぽく作ると良いです。
どんな言葉でも、基本は、口の形を丸っぽくしておくと、滑らかな言葉と、よい響きを獲得しやすくなります。日本語の特に「え」「い」は、口が横に開いてしまう言葉なので、注意してみるとよいでしょう。
音色がマイルドになるので、響きに統一感がでて、安心感のある声で歌っていく事ができます。特に、ボイストレーニング初心者の方には、とてもオススメの練習法です。
口の形を、基本は「丸」をオススメするのは、喉の奥がリラックスできて、良い響きが獲得できるという点が、一番の理由です。
実際に、生徒さんで、歌声が、慌ただしそうにバタバタしている印象のある方に、口の形をアドバイスすると、各段に、落ち着いた良い音色で歌う事が出来ています。
ぜひ、参考にしてみて下さいね。
《喉詰め発声とは》
喉周辺の筋肉に、必要以上の力を入れて発声することにより、
声の自由が奪われている発声状態を言います。
本人の体感的には、歌っている時に「喉が苦しく感じる」といった状態になります。
喉詰め発声になってしまう原因は、大きく、2つのパターンが考えられます。
もし、あなたが喉詰め発声だとしたら、
どちらのパターンであるかは、実際に声を聞いてみないと判断は難しいのですが、
そのメカニズムを知っておくことで、解決の糸口を見つけやすくなります!
歌っている時に、喉が苦しく感じるという人は、ぜひ、読み進めていってくださいね。
その1.【喉頭(のど仏)の上昇により気道が圧迫】
喉頭は、のどの中にある、沢山の筋肉によって吊られている状態にあります。
ですので、いずれかの筋肉に過剰な力を入れれば、上下に動かすことができます。
喉周辺がリラックスしていれば、喉頭は上下に大きく動くことはなく、ある程度の定位置を保ってくれます。
しかし、喉頭を上に持ち上げる筋肉に、必要以上に力が入ると喉頭は上昇します。
上昇する事で、何が起こるの??
気道や喉の空間が狭くなり、響きが浅くなります。
いわゆるキンキン声や、子供っぽい声になります。
少々、聞き苦しく感じられる声(歌声が単調だ、深みや豊かさが無い、苦しそうに聞こえる、幼い声に聞こえる)の印象がある声です。
喉頭は、筋肉で吊られており、上下に動かせると言いました。
という事は、下げる筋肉も存在するわけです。
クラシックやオペラなどの発声は、喉頭を意識的に下げることで、深い響きを作っています。
これが原因の場合は、無理やり喉を下げたりしてはいけません。逆効果になります。
まずは、喉周辺の筋肉に柔軟性を持たせることが、先決になります。
その2.【声帯を強く閉すぎている】
首や喉周辺の力は抜けているけれど、声帯を強く閉じすぎている場合です。
声帯の間を息がスムーズに流れなくなるほど、強く声帯を閉じてしまうと、「声」が出ているというよりも、「声帯のぶつかり合う音」が出ているという印象になります。「あ”ぁぁ、え”ぇぇ~」のような音。それでは、美しい音色は生まれません。
声帯を効率よく動かす為には、その閉じ具合に加減が必要です。
ある意味、過剰な力みを入れてしまっている状態です。
この場合は、普段のおしゃべり声を基準にしてみると、すぐに改善できると思います。それ以上は、力みを入れないように、気を付けて発声をしてみましょう!
特に男性は、強く、大きく、ダイナミックに!!という、パワー勝負的なマインドを持っていますので、無理をしてしまいがちです。
声は楽器です。どんな楽器でも『響き』に、人は心地よさを感じます。
そこに、パワーは要りません。
ギターでもピアノでも、軽いタッチで演奏しているからこそ、美しく心地よい。
いつまででも、聞いていたくなるものなのです。
喉詰め発声からの脱出は、その癖が定着してしまう前に行うことが重要です。
喉に苦しさを感じる人は、一度、正しいボイストレーニングを受けてみましょう!!
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歌が上手い人、または、上達していく人は、
その練習方法も、効果的な内容を実践しています。
その練習とは、どんなものなのか?
まず、歌が上手くなっていく人は、
「上手く歌う」という目標を掲げる練習はしていないのです!
そこには、そもそも「歌とは?」
というお話しから導入していくと見えてくるものがあります。
歌は、歌詞を伝達する手段として生まれたもの。だから、歌詞を届けるという意識が、とても大切になります。「上手く歌おう」よりも「歌詞を届ける」
これが意識できている人は、アマチュア以上の高い意識レベルがある人です。
音程を取る、歌詞を覚える、リズムを取る
こういった部分は、すでに、クリアしていて、
「どうやったら歌詞を届けられるだろう」
「どうやったらこの曲が伝わるだろう」
そういう事を、常に、考えて練習しています。
すると、ここは優しく歌うべき、
ここは強く歌うべき、という「歌い方」が見えてきます。
その積み重ねが、結果として、
いい歌、感動する歌、心に響く歌、になります。
歌が上手くなっていく人は、これをやっているのです。「上手く歌う」という漠然としたものではなく、曲の表現方法を、研究していくと、きっと、いい歌が歌えるようになります。
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歌を表現する為に、欠かせない発声力。
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自分の声は、自分の耳に聞こえる声と、
周りに聞こえている声とでは、違いがあります。
自分自身に聞こえる声は、空気と骨に振動して鼓膜に伝わる音。
周りの人に聞こえる声は、空気だけに振動して伝わる音。
自分の声を録音した時に、
何か違和感を感じるのは、この違いがある為です。
つまり、上手く歌えているかどうか、
理想の声が出ているかどうかは、実は、録音して客観的に聞いてみないと分からないものなのです。
プロは、それをレコーディングで行います。
リスナーに対して、どう聞こえているかを細かく調整しています。
歌が上手くなりたいという人は、
まず、自分の歌を録音して聞く事から始めてみましょう!
沢山の気づきを得られるはずです。
思ったより、声が小さかった
思ったより、音程が低かった
思ったより、リズムがずれていた
この気づきのギャップを埋めていく事で、
確実に、あなたの歌は上達していきます!
逆に、これに気づけないと、いつまでも、上手くなりません。
ぜひ、自主練習に取り入れてみて下さい。
録音は、スマホのボイスメモを使ってみるといいと思います。
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スタジオで、お会いできるのを楽しみにしております。